2015/10/06

16th提言・その1~基礎練のススメ

 
 
 初夏にvio第16期がスタートして以来、ありがたいことにVn中心に楽団メンバーがドッと増えました。数年前に解体の危機を迎えていたことが遠い過去の出来事のように感じられます。
 
 その一方で世の多くのアマ団体と同様、急激な人数増加により一時的にアンサンブルの質が低下するのも必然。てことで、既存楽団員の1人として、また音楽監督的な立場にある者として、気はいいけれど技術不足な愛すべき新メンバーさんたちへの提言=ストレスなくアンサンブルに加わっていただくための方法論を、キチンと構築しておくこともまた必須かなと思うに至りました。
 そこで数回に分けて、僕自身が日頃漠然と考案し実践してきた基礎練体系やTuttiでの対応技術など、私的な覚書きの意味合いを込めて明文化してみようと思います。まーようするに、vioの練習進行役としての2015年秋時点での気づき・まとめです。
 
 今回のノートでは、まず基礎練体系について整理しておきます。基礎なくして応用なし、事前準備が重要なのは楽器演奏においても真理です。新旧問わず、すべての楽団員が基礎練の重要性を正しく理解し、日常的に正しく実践する風土を定着させておきたいところ。以下、現状考えていることを列挙しましょう。
 

■5分間トレーニング

 
 そうは言っても日々の生活がある中で、楽器に費やす時間や練習環境に制約がある楽団員がほとんど。時間で言えば1時間なり30分なり確保することすら難しい、環境的には防音設備がないため夜間の音出しが不可能、といった状況もあり得るでしょう。
 そこでおススメなのが5分間トレーニング。どんなに忙しくても、深夜であっても、1日必ず1度は楽器を手に取る。ケースを開けて楽器を取出し、構えてみる。ただの1音も出さなくてもOK。左手フォームの確認だけでもいい。姿勢のチェックのみでも構わない。…とにかく、わずかな時間だけでも毎日楽器に触れる時間を確保するところから始めるのです。これが習慣化して楽器に触れないと気持ち悪い状況に身を置けば、やがて楽器に触れた以上はチョットでも音を出したい…などと思うようになっていくかも知れない。ぜひ継続してみてください。
 

■Tutti前の基礎練タイム

 
 具体的な基礎練メソードの共有をはかるために、毎回の練習に先立ち基礎練タイムなる機会を設ける。新メンバーさん中心に楽団員全員が1人ずつ持ち回りで前に立ち、過去もしくは現状の個人課題を挙げる。
 …vio第16期の新たな試みです。楽器歴や音楽歴など自己紹介風に語って、苦労話なんかを織り交ぜてもいいでしょう。いわば“お題フリ”であり一種の問題提起のようなものですが、これに対し音楽中枢者を中心に楽団員間でさまざま意見交換を行う。そうやって基礎練習の方法について共有化を図り、各自が自宅練習で実践すると。塵も積もれば山となることを信じ、地道に取り組んでいきましょう。
 あと“おまけ”の効果として、私的に楽しみにしているのが”自己紹介”(笑)。新しく仲間に加わっていただいたみなさんはじめ楽団員それぞれのキャラを知りたいし、知ってもらうことでより親密な空気になるでしょうし、“その人”を知ることでアンサンブルにもよい影響が生まれサウンドが深まっていくような気がする…と言えば都合良すぎるでしょうか(笑)。
 

■レッスン通いのススメ

 
 地道なボウイング・メトロノームでのリズム強化・スケール練習による左手のフォーム固めなど、ともすればおざなりになりやすい項目については、ルーチン化して正しく取り組むためにも、個々人がレッスン通いするのが当たり前の風潮を創りたいところです。実際にレッスンに通っている楽団員が率先して、先生や教室の紹介など草の根的に共有し合い、効果などについても積極的に喧伝すればいいと思います。
 楽器演奏に限らず何事にしてもそうですが、「行動するには理由がある」のと同様「行動しないのにも理由がある」ものだと思います。レッスンの有効性を漠然と理解していても、時間的・経済的制約といったマイナス要素が先に立てば、それが「行動しない理由」になってしまうもの。だからこそレッスンに通うことのメリットを地道に触れて回る作業が必須です。それぞれがメリットをメリットと捉えたならば、誰に強制されるでもなく自主的にレッスンに出向いてみようかな…?という「行動する理由」になり得るのではないでしょうか。

次回は“Tuttiへの参画意識共有と対応力向上”についてです。近々UP予定ですが、予定は未定。なるべく早くに整理したいところ。




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